第2回全国ピアスタッフの集い

peer2013

第2回ピアスタッフの集い報告書2012年度に引き続き、全国ピアスタッフの集いのお仕事。集いの企画、広報、運営、各種デザイン、アンケート、報告書、いろいろお手伝いさせていただきました。

2013年度の報告書のPDFはこちら。

相川章子さんの「まとめ」を丸ごと引用させていただきます。

 精神疾患および精神障がいがあり,精神保健医療福祉サービスのユーザーでありながら,同サービスの提供者として賃金を得て働くピアスタッフは全国津々浦々で活躍していることがわかってきた.しかしながらその実態は未だ不明で,全国にいったい何名のピアスタッフが活躍しているのかは把握ができていない.今活動しているピアスタッフは新たな職種の先頭にたち道を切り拓く草分けの存在であり,これまでの既存のサービス機関に少なからず影響を与える存在となっている.一方で,彼らはだれもが踏んだことのない道を作り,歩んでおり,それ故にさまざまな苦労や悩みを抱えている.その課題の大きな一つとして,孤立しているなかにあり,情報がないなかで模索しながら格闘している現状がある.
 昨年に続き,今年も「第2回全国ピアスタッフの集い」を開催し,全国から180名あまりの方々が集まった.ピアスタッフの方々からはピアスタッフに関する情報と,ピアスタッフ同士が交流する機会を切望する声は大変大きい.ピアスタッフに関心のある方が180名も集まったことは隔世の感が否めない.
 本調査は,ピアスタッフの経験のある人,ない人(専門職等含む)を対象とする探索的なアンケート調査であり,下記のような結果が得られた.

  • ピアスタッフの効果や意義として,「利用者の安心感につながる」とする利用者への効果,「支援者と利用者の距離が縮まる」とする支援者と利用者の双方への効果,「自分自身が元気になり成長できる」とするピアスタッフ自身の効果がそれぞれ挙げられた.
  • ピアスタッフの不安や困難,課題として,昨年とほぼ同様で,給与,報酬の未整備,研修やスーパービジョンの未整備などの環境的課題,利用者との距離などの支援に関する課題,ピアスタッフ自身のセルフケアの課題が挙げられた.
  • ピアスタッフの活動に将来必要なこととして,ピアスタッフの社会的認知,のネットワーク化,資格化や制度化が挙げられた.
  • ウェブでの記述式調査ではさまざまな意見が寄せられた.それぞれのピアスタッフが置かれている現状,本集いの意義,これからのピアスタッフへの期待,ピアスタッフを目指す当事者の思い,専門職としての思い等々多岐にわたっており,ピアスタッフについての大変貴重な資料である.
  • 今後の課題として,1)ピアスタッフ同士の交流の場の必要性,2)ピアスタッフに関する情報収集と発信の必要性,3)本集いを継続していく必要性,などにまとめることができる.孤立しているピアスタッフが多い現状では多くのピアスタッフとして働く仲間に出会える機会は希望と力を得る好機となっていることが記述式調査から明らかになった.

 日本においてピアスタッフはまだまだ社会的認知が未熟であるばかりではなく,その専門性,立ち位置,雇用の在り方,研修等すべて,今先頭を歩むピアスタッフの実践知から積み上げながら理論化していく必要がある.

そして、なんと、2014年度は「脱助成金」の独立採算での「第3回全国ピアスタッフの集い」が開催予定。そして今年は、この集いから「ピアスタッフ協会」が生まれ、今後の法人化に向けて準備されているそう。すごいですね。

金の切れ目が縁の切れ目、みたいなことを言わないのがシロシベの偉いところで、今年は無償ボランティアでお手伝いさせていただきます。盛り上がって欲しいです。

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